プログラミング教育の実施実例が9月から募集開始

未来の学びコンソーシアムが開設している「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」では、7月31日にプログラミング教育実施事例の募集案内が告知されています。

これまでもいくつかの実例が掲載されていましたが、今回は小学校段階のプログラミング教育を対象に、学習指導要領に例示されているA分類から学校外での活動を含めるF分類まで、各分類を対象にしての募集が始まりました。

今後は更に授業例の充実が期待されるため、来年以降の授業計画の参考にもなると思われます。

参考サイト:プログラミング教育の実施事例募集開始について

(初出「こどもプログラミング通信」第16号 2018年8月28日発行)

実施実例:物語を考え、アニメーションをプログラミングする

C分類:各学校の裁量で実施するもの(A,B及びD以外で、教育課程内で実施するもの)

プログラミング教育の手引、C分類の例示に、「例えば、国語科において物語を読む学習をした後、学校の裁量で時間を確保し、物語の中から好きな場面を選び、その場面のアニメーションを作成することなどが考えられます。」とあります。

B分類は、同じデジタル紙芝居作成の内容でも、教科書に載っている文章が主な題材となるでしょう。また、前号で取り上げた事例①の場合「『しかけ』の意味が分かってそれを認識できているか」など、教科のねらいの達成や、それをより深く理解できたかが求められます。

C分類の場合、教科のねらいだけにとらわれずプログラミングでいろいろな授業をつなげ、教科横断で表現や考えを深める授業が期待されます。
例:

  • 絵を描いてアニメーションに取り込む→「図工」
  • 登場人物の気持ちや情景を文章から読み取る→「国語」
  • 効果音、BGMの選択や、実際の演奏をアニメーションに取り込む→「音楽」

神奈川県相模原市立大野小学校の2年生を対象とした公開授業では、物語を作る授業の最後で、物語をアニメーションで作り、感想を伝える例が紹介されています。

プログラミング教材「ビスケット」を使ってプログラミングでアニメーションを作るだけでなく、作った後に理由を聞くことで、
論理的に考えることや文章化することを取り入れています。

ビスケットは画面を通して作業できるプログラミング言語であり、スクラッチと同じくビジュアルプログラミング言語と呼ばれます。スマートフォンやパソコンのブラウザから、簡単に導入できます

参考サイト:Viscuit ビスケット

(初出「こどもプログラミング通信」第15号 2018年7月27日発行)

実施実例:「しかけ」のある物語づくり

B分類:学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される各教科等の内容を指導する中で実施するもの

物語を読んでその中の場面を一部切り取り、Scratch Jrを使った「デジタル紙芝居」を作って1・2年生に向けて発表するという国語の授業です。

プログラミングで表現するために、まずは物語をよく読んで切り取れる場面を見つける必要があります。また、どこに物語を読み進むためのしかけがあるのか?それをプログラミングを使うとどんな風に表現できるのか?など、プログラミングをする前に考えをまとめておく必要があり、物語を理解したり、場面のつながりを意識する動機付けとなります。

そして、各ポイントで互いに作品を交換し、友達からアドバイスを受けて修正(デバッグ)することも、プログラミング的思考を養う上で重要な要素と言えます。

ロイロノートを活用する場面と、絵コンテをワークシートに描く場面と、考えの「可視化」をするためのツールとして目的に合ったものを選択していることもポイントです。

Scratch Jr https://www.scratchjr.org/
Scratchがベースの低年齢(5-7歳)向けプログラミング・アプリ iPadとAndroidタブレット用無料アプリとして提供されている

(初出「こどもプログラミング通信」第14号 2018年6月29日発行)