小学校プログラミング教育推進の動向について

小学校でのプログラミング教育については、文部科学省が2016年4月に「小学校でのプログラミング教育の必修化を検討する」と発表、2020年の新学習指導要領に盛り込む方向で議論を開始したことをきっかけに、必修化に向けた動きが急速に加速しました。

先日、3月31日には文科省から次期学習指導要領が公示されましたが、総則の中に「各教科等の特質に応じて、次の学習活動を計画的に実施すること」としながら、プログラミングを体験する学習活動を取り入れることについて明記されています。

論理的思考力を身に付け、様々な教科の中で新しい表現や気付きを促すプログラミングの体験を含めて「情報活用能力向上」「情報モラルに関する指導」「コンピュータ、情報通信ネットワークの有効活用」など、ITを活用した教育を前提とした記述が随所にあり、教育の場に「普通にITが存在する未来」が、すぐそこまで迫って来ていることを感じさせる内容です。

このプログラミング教育推進にあたっては、新しく小学校で教える内容が増えるといった課題のみならず、教育の手法やそれを実現するための組織的な面などについても、学校の先生だけが悩み苦しむことにならないよう、地域社会が一体となって課題を解決することが求められています。

このように、困難な課題に対し、問題の本質を捉え、必要な協力や技術的なノウハウ、手法などを組み合わせて創造的に目標を実現できる力を養うこと、それこそがプログラミング的思考を子どもたちに教育する大きな意義です。

さくらインターネットでは、まず平成29年度にこどもプログラミング通信での情報発信と出前授業を実施し、石狩市の小学校関係者および教育委員会の皆様と、石狩のプログラミング教育を作る仲間として一緒に活動させていただきたいと思っております。

(初出「こどもプログラミング通信」第1号 2017年4月25日発行)

初めまして!よろしくお願いいたします。

さくらインターネットの代表をしております、田中と申します。このたびは、石狩の地において小学校プログラミング教育支援を開始させていただけること、大変うれしく思っております。

当社では、2011年に石狩新港にデータセンターを開設し、当社の主力拠点として昨年12月には3号棟が竣工いたしました。インターネットの利用が本格化して25年、ますますITの役割は向上し、それを担う技術者の育成が急務となり、かつセキュリティなどの高度IT人材の発掘が、社会全体の課題となっています。近い将来、今よりももっとITが前提になる社会において、普通の人たちがITを使い、ITを作るような社会になると思います。小学校におけるプログラミング教育は、職業訓練のような実践的なものでなく、まずは子供たちがITに対して興味を持ってもらい、ITを使うだけでなく、ITを作るという感覚を持つ第一歩だと思います。

小学校でのサッカーや水泳によって趣味として幅が広がる子供もいますし、中には類まれなる才能を持つ子供が発掘されて、練習に練習を重ねて世界レベルで活躍している人たちもいます。

プログラミングも同様で、子供たちが楽しみながらプログラミングにふれるなかで、将来抵抗なくITを使えるようにするだけでなく、才能のある子供を発掘して世界レベルで活躍できる人を見出していくのも重要です。

プログラミングをする、それを使って何か試してみることを、子供たちが「楽しい!もっとやってみたい!こんな風にしたい!」と気付き、感じられる授業を、先生方と共に考え、一緒に作っていきたいと思っております。

田中邦裕

田中 邦裕

(たなか くにひろ)
さくらインターネット株式会社
代表取締役社⻑
【出身地】大阪府
【経歴】1996年、国立舞鶴工業高等専門学校在学中にさくらインターネットを創業し、その後2005年に東証マザーズ、2015年には東証一部上場を果たす。インターネット業界発展のため、各種団体に理事や委員として、またパラレルアントレプレナーとしても多数参画。

(初出「こどもプログラミング通信」第1号 2017年4月25日発行)