A分類(総合的な学習の時間)C分類の指導案集

文部科学省は10月「小学校プログラミング教育推進のための指導事例の創出等に関する調査研究成果」(文部科学省委託事業)として、授業での利用を想定した「小学校プログラミング教育に関する指 導案集」を一般公開しました。

指導案集は総合的な学習の時間およびC分類が対象で、全133ページにわたります。学校および先生方の協力のもとにとりまとめられ、実際に授業を実践し ながら内容を検討し、先生が 参考になるように取りまとめられたものです。

各項目ごとに学習指導計画が丁寧にまとめられていますの で、授業作りにおいて参考に なることが期待できます。

A分類(総合的な学習の時間)の例

  • プログラミングの基礎を学んで、地域の課題を解決するアプリケーションをデザインしよう
  • プログラミングを生かしてよりよい生活に
  • AIとプログラミングで、身近な課題を解決しよう
  • 地域の魅力を発信しよう!
  • 私たちの生活を豊かにする未来の宅配便
  • みんなの家!未来の家!
  • 地域の魅力を伝えよう!私たちの街大好きプロジェクト!
  • 地域の魅力発信アプリを開発して、商店街を盛り上げよう!
  • 私たちの生活と、自動車の未来を考えよう
  • 私たちの生活を支える郵便局の仕事
  • スポーツとデータ分析。地域スポーツチームを応援しよう
  • 自動化の進展とそれに伴う自分たちの生活の変化を考えよう
  • 見つけよう 伝えよう わたしたちのまちの魅力
  • 地域活性化のために、新しい表現方法で町を紹介しよう

C分類の例

  • 「プログラミングしてみよう」~はじめてのおつかい~
  • プログラミングとの出会い~キャラクターを動かすプログラム作り~
  • コンピュータとなかよしになろう
  • 自動運転バスをプログラミングしよう
  • プログラミングで物語の世界をプログラムでアニメーションにしよう

リンク

(初出「こどもプログラミング通信」第30号 2019年10月24日発行)

北海道教育委員会によるプログラミング教育事業

北海道教育委員会では本年度(令和元年度)から3年間、「プログラミング教育事業」に取り組むと発表しました。本年度の研究実践校として、全道から小学校20校が指定されました。

このうち石狩管内からは石狩市立紅南小学校が研究実践校に指定されました。なお、研究実践校とは、

① 年間指導計画等の作成
② 指導資料の作成協力
③ 先進事例等の収集
④ 成果の普及

に取り組み、全道を対象とした成果交流会において実践の成果を発表し、情報交換を通じて実践活動の改善・充実に取り組んでいくとしています。

(「こどもプログラミング通信」第29号 2019年9月27日発行より)

理科・算数のための設備整備費補助が一部改訂

今年8月に「理科教育のための設備の基準に関する細目を定める省令」及び「理科教育設備整備費等補助金交付要綱」が一部改正されました。算数や理科の指導に特化したプログラミング教材のうち一定額以上のものが補助対象とされており、電気の学習用具の例示品名として「電気の利用プログ ラミング学習セット」が追加されています。

また、文部科学省による教材整備指針につ いても改訂がされており、小学校では、プログラミング教育用ソフトウェア・ハードウェアも追加されています。

(「こどもプログラミング通信」第29号 2019年9月27日発行より)

9月は「未来の学びプログラミング教育推進月間」

全国の小学校にプログラミング教育を呼びかけ

文部科学省、総務省、経済産業省は、小学校プログラミング教育の実施・推進を呼びかける「未来の学び プログラミング教育推進月間(みらプロ)」を9月に実施すると設定しました。これは、全国の小学校にプログラミング教育に取り組むように呼びかけるものです。

実施にあたっては、企業と連携した総合的な学習の時間の指導案(プログミング体験を含む・約35時間)が用意されています。企業における最先端の取り組みを知り、プログラミング体験で理解を含め、児童が各自の課題に探求的に取り組める課題を支援するためのものです。

既に企業訪問や講師派遣の受付等は終了していますが、教材に関する情報や、指導案(学習指導計画例)、授業に関する動画の情報などが豊富に掲載されています。

授業に向けての指導案は18例が公開されています。どれも、身近な生活とコンピュータが深く結びついていることに関連しています。プログラミング体験についての記述も事例が多く掲載されていることから、普段の授業で深い学びにつながるプログラミング教育を計画するための参考になるものと思われます。

取り組みの詳細、指導例については、未来の学びコンソーシアムの特集ページをご覧ください。

視察した授業の様子が放送(インターネット配信)

石狩市教育委員会と紅南小学校長坂先生が視察した授業(横須賀市浦賀小学校)の様子が、「みらプロ」の事例として8月25日にテレビ放送されます。

こちらの放送は、後日、政府インターネットテレビでもアップロード予定ですので、あわせてご覧ください。

(「こどもプログラミング通信」第28号 2019年8月26日発行より)

プログラミング教育に関する教育委員会の取組例

未来の学びコンソーシアムでは、プログラミング教育に関する都道府県における教育委員会の取り組み例を紹介しています。これは、年間指導計画や研修教材などの支援状況についての問い合わせが未来の学びコンソーシアムに増えているためとのことで、参考情報としての支援例がいくつか紹介されています。

(「こどもプログラミング通信」第28号 2019年8月26日発行より)

STEM・STEAM 教育と、みらいの教室

「STEM教育」や「STEAM教育」とは?

プログラミング教育について調べると「STEM」や「STEAM」といったキーワードを時折目にすることがないでしょうか。学校における先生方だけでなく、おそらく保護者や一般の方でも同様でしょう。STEM(ステム)の定義は

  • 科学( Science )
  • 技術( Technology )
  • 工学( Engineering )
  • 数学( Mathematics )

これら4つの分野の頭文字を表す言葉です。これらに加えて

  • 芸術( Art )

を合わせたものが STEAM(スティーム)と呼び、各要素を組み合わせる教育スタイルや学習方式が STEAM 教育です。

STEMの概念は2000年代初等にアメリカで議論がはじまりました。いわゆるIT(情報通信技術)が進歩する一方で、これら要素を統合的に学ぶカリキュラムが学校に存在せず、また多くの一般人も継続的に学ぶ必要性が求められ続けているからです。

STEMは「21世紀の創造、変革、問題解決に必要な力」として、アメリカでは2013年に重要な国家戦略となりました。近年では、オーストラリア、カナダ、ベトナム、中国、香港でも行政機関による取り組みが進みつつあります。

STEAMはSTEM教育の中心に「芸術」と「デザイン(設計)」をおいたものです。これらは単なるプログラミング教育ではなく、社会における問題解決のために行うものであり、創造性と密接に結びつくものという考え方に基づいています。

近年の日本国内では、政策ビジョンとして「Society 5.0に向けた人材育成」が提唱されています。AI技術の発達により、私たちの生活や経済、社会そのものが変わると言われています。新たな社会を牽引する人材育成のため、文部科学省・経済産業省・総務省が様々な実証実験や事業支援に取り組んでいるのが現状です。文系・理系の垣根を無くす教育という意味でも使われています。

これらの動きによって、今すぐ授業内容や学校が変わるわけではありません。しかし動向を把握しておくことで、総合的な授業でのプログラミング教育実施だけでなく、どのような場面でプログラミングを授業に取り入れるかの参考になるものと思われます。

「未来の教室 Learning Innovation」

未来の教室とは経済産業省の実証事業であり、EdTech(教育にコンピュータなどの技術を取り入れること)や個別最適化、文理融合、社会課題解決をキーワードにした、新しい学習プログラムの開発・実証を2018年から進めています。実証事業は全国各地で進められています。

このプロジェクトにおける事例などの取り組みが、ポータルサイト上で公開されています。小学校の事例としては、音楽・算数・プログラミングの横断学習なども紹介されています。

STEM・STEAM参考資料

(「こどもプログラミング通信」第27号 2019年7月22日発行より)

YouTube「つべこべチャンネル」

情報通信総合研究所の平井聡一郎先生、佐野日本大学高等学校の安藤昇先生が動画でプログラミング教育・教材について伝えるYouTubeチャンネルが公開中です。

「プログラミング教材ロボット プロロ(Proro)」
富士ソフトが提供しているロボット「プロロ」を題材にし、教材としてどのようにして使うか、プログラミングの仕方について、ロボット実機とパソコンを使いながら紹介されています(17分09秒)。

「micro:bit のスクラッチへのつべこべ言わず接続する方法」
micro:bitを操作するために、ケーブルでパソコンへの繋ぎ方から、Scratch 3.0 を通して操作するまでの流れが、5分ほどにコンパクトにまとめられています(5分29秒)。

つべこべチャンネル

(「こどもプログラミング通信」第27号 2019年7月22日発行より)

micro:bit の MakeCode エディタがバージョンアップ

小さなコンピュータ教材 micro:bit でプログラムを入力するために必要な開発環境がMakeCode です。MakeCode はスクラッチのようなビジュアルプログラミング教材で、micro:bit の実機がなくても、画面上で動作を見られます。

この MakeCode の最新版 ”2019 Release” が公開されました。利用者側からは何も操作しなくても、自動的に最新版のエディタが使えるため、プログラムの書き換えは不要です。

また、Windows 10 と macOS では、インターネットに接続していないオフライン環境でも利用可能な「アプリ版」のベータ提供(テスト段階のもの)が公開されています。ブラウザが MakeCode に対応していない場合でも、アプリによってプログラミングをしたり、micro:bit の動作を体験できます。

micro:bit (Microsoft MakeCode)

(「こどもプログラミング通信」第27号 2019年7月22日発行より)

2019年9月「プログラミング教育推進月間」を全国的に実施

文部科学省、総務省、経済産業省では、2020年度からのプログラミング教育実施に向けた機運を高めるために、2019年の9月を「未来の学び プログラミング教育推進月間(通称:みらプロ)」としました。これは期間中、全国の小学校にプログラミングの授業に取り組むよう呼びかけるものです。

実施にあたっては、総合的な学習の時間を想定し(2学期および3学期での利用を想定した約35時間) 、企業が提供するインターネット上のサービスや、さまざまな教材を活用した指導案が既に公開されています。

具体的には、地域の魅力を伝えるためのアプリ活用や、私達の生活と自動車の未来などが紹介されています。企業が提供する教材は4月15日まで募集が続いています。授業づくりや指導案の検討のために、参考になりそうです。

(初出「こどもプログラミング通信」第23号 2019年3月26日発行)

大分県教育委員会は、プログラミング教育指導案を公開

各地の教育委員会ではプログラミング教育の情報公開が始まっています。一部は第18号(平成30年10月29日)で紹介させていただきました。

大分県の教育委員会では「小学校プログラミング教育全体計画・年間指導計画(例)」を発表しました。WordとExcelのファイルが公開されており、プログラミングを使った教育計画の策定に役立つ内容と思われます。

全体計画では、プログラミング教育の目的を学校の教育目標と並べ、児童の実態や地域の実態、教師の願いなども整理できる便利なシートです。また、指導計画は各学年・各教科で整理されています。

(初出「こどもプログラミング通信」第23号 2019年3月26日発行)