石狩市内の全小学校で実施されたプログラミング教育の実践事例が冊子にまとまりました

石狩市内の全小学校で2018年度中に実施されたプログラミング教育の実践事例が、「プログラミング教育 指導事例集 2018」 抜粋版として冊子にまとまりました。石狩市教育委員会のWebサイトにてPDFファイルの形式で配布されています。学校関係者の方は今後の授業の参考資料としてご活用いただけますし、一般の方には「小学校で行われるプログラミング教育ってどんなことをやっているのだろう」という疑問にこたえられる内容になっていると思います。是非ご覧ください。

プログラミング教育 指導事例集 2018(石狩市教育委員会)
http://www.city.ishikari.hokkaido.jp/site/kyouiku/44427.html

PIECE

PIECEは、PCを用いず、物理的なモジュールをつなぐだけで電子回路を作成することができる、アンプラグドなプログラミング教材です。モジュールは「センサー」「ロジック」「うごき」の3つに分類され、組み合わせてさまざまな機能を実現できるようになっています。

公式サイトの中の「PIECEオンラインワークショップ」には、実生活で活用できるような電子回路の作例が示されています。

以下のWebサイトで、国語の授業にPIECEを使用した事例が紹介されています。
https://voice.elekit.co.jp/archives/4104

(初出「こどもプログラミング通信」第22号 2019年2月26日発行)

プログラミング教育の手引(第二版)で追加された「C分類」の変更点について

2018年11月公開の「プログラミング教育の手引(第二版)」で新たに追加された実施実例紹介、今回はC分類です。第一版では「各学校の裁量により実施するもの」と説明がありましたが、第二版では「教育課程内で各教科等とは別に実施するもの」と改められています。

また、C分類の目的として、A分類とB分類とは異なり、各教科等に位置付けているものでないため、第二版では新たに説明が追記されています。特に単純にプログラミングを授業で行うという誤解を招かないように、各所で説明が追記されています。

《追記された説明》

C分類では、「プログラミング的思考」の育成、プログラムのよさ等への「気付き」やコンピュータ等を上手に活用しようとする態度の育成を図ることをなどをねらいとした上で、

  • グラミングの楽しさや面白さ、達成感などを味わえる題材などでプログラミングを体験する取り組み設定する
  • 各教科等におけるプログラミングに関する学習活動の実施に先立って、プログラミング言語やプログラミングの技能の基礎について学習する
  • 科等の学習と関連させた具体的な課題を設定する

こともでき、各学校の創意工夫を生かした取り組みが期待されます。

具体的な取り組み例として、追記・変更されているのは、以下の2点です。

C-① プログラミングの楽しさや面白さ、達成感などを味わえる題材などでプログラミングを体験する取組

第一版では「プログラミング言語を用いて」の記述が、第二版では「具体的には、ビジュアル型プログミング言語を用いて」と書き加えられています。

追記された説明には「プログラミングの体験を通して、コンピュータの画面上のモノがプログラムで動いていることに気付いたり、プログラミング的思考を育むとともに、プログラミングの楽しさや、ものごとを成し遂げたという達成感を味わうことにつながることが期待されます」とあります。

第一版にあった「プログラミングの体系的な知識や技術を学ぶことも考えられます」の項目は削除されました。

C-② 各教科等におけるプログラミングに関する学習活動の実施に先立って、プログラミング言語やプログラミングの技能の基礎についての学習を実施する例

第一版の説明は「C-③ プログラミング言語やプログラミングの技能の基礎」のみでしたが、第二版では「学習活動の実施に先立って」が追記されています。

説明でも追記があり、「後に実施する単元等で使用する予定であるプログラミング言語やソフトウェアの操作」と、あくまでも深い学びや気付きのため、プログラミングで学ぶことが強調されています。

なお、未来の学びコンソーシアムでは、現在の実例として、特別支援学校・学級における授業例が複数掲載されています。

(初出「こどもプログラミング通信」第22号 2019年2月26日発行)

放送大学で小学校教員が対象の、プログラミング講座開講

2020年度からの学習指導要領改訂に向けて、放送大学は衛星放送とオンライン(インターネット)で受講可能な「プログラミング教育プラン」を2019年度に開講します。先生が個人単位で受講するだけでなく、教育委員会や学校単位での研修も想定されています。

開設講座は「小学校プログラミング教育 導入編」と「Scratchプログラミング指導法」です。

導入編では、新学習指導要領におけるプログラミングの考え方、先進的な取り組みを行う自治体や学校の紹介があります。オンラインで終了試験に合格すると、Scratchプログラミング指導法を受講できます。また、Scratchでは実際にプログラミングをしながら、授業での活用方法を学びます。

オンライン講座は年間を通して受講を受け付けます。手続き詳細や申し込み手続きについては、放送大学のサイトをご覧ください。

(初出「こどもプログラミング通信」第22号 2019年2月26日発行)

オープンソースカンファレンス大阪でセミナー発表

ITエンジニアも誤解しているプログラミング教育

2019年1月25日、大阪産業創造館で開催されたオープンソースカンファレンス大阪2019で、当プロジェクトの前佛が発表しました。内容は、ITエンジニアに対して、小学校で始まるプログラミング教育の経緯や、エンジニアや技術系コミュニティが、学校外でプログラミング教育に関わる必要性を解説しました。

発表後の会場アンケート結果からは、小学校では「プログラミング言語だけを学ぶのではない」等と誤解が解けたものの、学校外での学びの環境を整えるためにも、機会があれば今後も情報発信を続けて参ります。

アンケートに寄せられた声:

  • lプログラミング言語を学ぶための教育ではないことは知っていましたが、より理解できました。
  • プログラミング教育の誤解がとけた。
  • 学校に任せるのではなく、大人も行動が必要と理解しました。

(初出「こどもプログラミング通信」第22号 2019年2月26日発行)

情報活用能力育成は、中学校・高等学校へも続く

2020年度から小学校は新学習指導要領の全面実施

いよいよ小学校のプログラミング教育実施まで、あと1年と少しとなってきました。出前授業の実施や子どもプログラミング通信を通してご理解されている通り、小学校の段階では、教科等における学習上の必要性や学習内容と関連付けながら、プログラミングを体験することが重要です。

小学校では「プログラミング的思考」という論理的に考える力を育むために、一人で黙々とコンピュータに向かっているだけで授業が終わったり、子ども自身の生活や体験と切り離され抽象的な内容になったりしないよう、留意が必要とされています。

そして、この情報技術を手段として活用する力を含む、情報活用能力の育成は、小学校で終わりではなく、中学・高等学校へと続きます。これは、子どもたちの発達の段階に応じて「主体的・対話的で深い学び」のためにプログラミングを活用するという位置付けだからです。そのため現在の小学生は、中学生の時点で新しい教育課程に移行します。さらに、高等学校では全員が新課程となります。

※参考 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申) 平成28年12月21日 中央教育審議会

(初出「こどもプログラミング通信」第21号 2019年1月29日発行)

Sphero BOLT

以前このコーナーで紹介したロボットボール「Sphero SPRK+」のサイズや機能はそのままで、さらに改良された最上位モデル「Sphero BOLT」が発売されました。

BOLTには、新たに光とデジタルコンパスの2つのセンサーが追加されました。また、大きな変更点としては、LEDドットスクリーン、赤外線通信機能が追加された部分ではないでしょうか。

LEDドットスクリーンには、アニメーションや文字などが表示ができ、各種センサーの結果によって、ディスプレイの色や表示を変えるプログラムを組むこともできるようになりました。

赤外線通信機能では、複数台のBOLTと同時通信を行えるようになったので、別のBOLTから受信した命令に基づき動くようなプログラムを作成し、工夫次第で授業活用できる場面が増えるのではないでしょうか。

(初出「こどもプログラミング通信」第21号 2019年1月29日発行)

プログラミング教育の手引(第二版)で追加された区分Bの事例

2018年11月に公開された「プログラミング教育の手引(第二版)」で新たに追加された実施実例を掲載していきます。今回は区分B「学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される各教科等の内容を指導するなかで実施するもの」です。なお、区分A・Bは、いずれも「各教科等での学びをより確実なものとするための学習活動」としてプログラミングに取り組む位置付けです。

第一版の区分Bでは以下の2つが記載されていました。

  • B-① 様々なリズム・パターンを組み合わせて音楽をつくることをプログラミングを通して学習する場面(音楽 第3~6学年)
  • B-② 課題について探求して分かったことなどを発表(プレゼンテーション)する学習場面(総合的な学習の時間)

第二版では、新たに「社会」と「家庭」で2つの実施事例が追加されています。具体的な授業の進め方は、未来の学びコンソーシアムのリンク先をご覧ください。

B-② 都道府県の特徴を組み合わせて47都道府県を見付けるプログラムの活用を通して、その名称と位置を学習する場面(社会 第4学年)

コンピュータのプログラムと地図帳や白地図を同時に活用しながら、都道府県の特徴を組み合わせて都道府県を特定する活動を通して、47都道府県の名称と位置を、その特徴とともに理解できるようにします。

学習活動としては、例えば地図帳を活用し、都道府県の特徴を探し、プログラム上で3つ以上のブロック(特徴)を組み合わせて、示された都道府県の名称と位置を白地図に書き込む活動が考えられます。

このプログラムを応用し、第5学年の産業や国土の学習を通して獲得できる特徴や、第6学年の歴史や文化遺産に対しても活用が期待できます。

B-③ 自動炊飯器に組み込まれているプログラムを考える活動を通して、炊飯について学習する場面(家庭 第6学年)

ご飯をおいしく炊くためのプログラミング体験を行うことにより、炊飯の一連の手順について理解を深めるとともに、身近な生活にコンピュータ(プログラム)が活用されていることにも気づくことができるようにします。

学習活動としては、炊飯に関する一連の手順についてプログラミング体験を行い、ご飯がおいしく炊けたり炊けなかったりする原因について考え、話し合うなどの活動が考えられます。

この学習では、第5学年での鍋での炊飯の経験を生かし、一連の炊飯の手順が、自動炊飯器にどのようにプログラミングされているかに関心をもたせるのが重要です。

(初出「こどもプログラミング通信」第21号 2019年1月29日発行)

Scratch(スクラッチ)バージョン3.0が公開されました

未来の学びコンソーシアムの事例を始めとした、ビジュアル・プログラミング環境として広く使われている Scratch のバージョン 3.0 が、2019年1月2日に公開・利用可能になりました。Scratch は MIT (マサチューセッツ工科大学)メディアラボが開発しているプログラミング言語環境です。

今回のバージョンアップは、新機能として、micro:bit への対応や、「音」の効果ブロック、「翻訳ブロック」などが追加されました。また、ブラウザで表示(https://scratch.mit.edu)するバージョンと、Windows と macOS に対応したデスクトップ版(インターネットに接続しなくても利用可能)も提供開始となりました。

今回から、インターネットに接続可能なブラウザを準備するだけでも利用できます。以前はブラウザで動作させるために、Flash と呼ばれるプラグインのインストールが必須でしたが、今後は不要です。また、タブレット端末からの利用もはじまりました(スマートフォンでは閲覧のみ)。

ただし、対応しているブラウザは、Google Chorome、Edge、Firefox、Safariのみです。インターネット・エクスプローラ(IE)は非対応となりましたので、注意が必要です。

なお、新しいバージョンが提供開始となりますが、以前のバージョン 1.4 および 2.0 は、デスクトップ版をダウンロードして継続して利用できます。また、3.0 で作成したものは、古いバージョンではご利用できません。古いものは今後数年間はサポート予定ですが、新しい 3.0 への移行が促されています。

(初出「こどもプログラミング通信」第21号 2019年1月29日発行)

micro:bit 勉強会のおしらせ・ 12月26日(水) 開催

来年度からの取り組みのため、 micro:bit を購入された学校もいくつかあると思います。先生の冬休みの自由研究で、micro:bit でいろいろなプログラミングをためしてみませんか?

参加ご希望の場合は、プログラミング教育支援申し込みフォーム(https://www.sakura.ad.jp/isk-prog/)より「その他相談」からお申し込みください。お申し込みにはデータセンターの入館申請も実施するため、相談内容の入力欄に参加者全員の事項を記入ください。

  • 氏名(免許証などの本人確認書類と一致する必要)
  • ふりがな
  • ノートPCやUSBメモリ等情報記録媒体の持ち込みがあるかどうか(ある場合は、予定している持ち込み部品)
  • 当日お持ち頂ける本人確認書類

※顔写真付き公的身分証明書が必要です(自動車免許証など)。お持ちでない場合はその旨を記載ください。個別にご案内差しあげます。

開催日時 2018年12月26日(水) 17:30~

会  場 さくらインターネット石狩データセンター 多目的室

参加方法   サイト上で事前のお申し込みが必要

(初出「こどもプログラミング通信」第20号 2018年12月20日発行)